この記事を書いた人:シゲッチ(重村裕一)
株式会社クレアクロス 代表取締役。大阪市西区靭本町を拠点に、売買・賃貸・相続・管理まで不動産全般をワンストップで対応。お客さま目線を第一に、肩書に頼らず正直な情報をお伝えすることを大切にしています。
📋 この記事でわかること
- 築古物件の「高利回り」がなぜ生まれるのか、その正体
- 売却時に立ちはだかる「融資の壁」と出口リスクの中身
- 買う前に出口を描くための3つの確認ポイント
- 大阪市西区で築古収益物件を検討するときの地域事情
大阪市西区で選ばれてきた実績
「築40年、利回り15%」――投資物件の広告でこうした数字を見ると、つい心が動くものです。でも、築古の収益物件は入口の利回りだけで判断すると、いざ売るとき(出口)で思わぬ苦労をすることがあります。この記事では、大阪市西区で数多くの収益物件を見てきた立場から、築古物件のリスクと、買う前に描いておきたい出口戦略をわかりやすくお伝えします。
そもそも「高利回り」はなぜ生まれるのか
築古物件の利回りが高く見えるのには、はっきりした理由があります。築年数が進んだ建物は法定耐用年数を過ぎ、会計上も市場評価上も価値がほとんどゼロに近づいています。つまり物件価格の大半が「土地の値段」で構成され、建物がタダに近い分だけ、家賃収入に対する価格の割合=利回りが高く表示されるのです。
裏を返せば、それだけ修繕や設備更新のリスクを抱えているということでもあります。給排水管の老朽化、屋上防水、外壁の劣化、シロアリ被害――こうした大規模修繕は数百万円単位になることも珍しくありません。広告に載っている「表面利回り」には、これらの修繕費ゆ、空室期間ゆ、管理費・固定資産税ゆ含まれていません。実際の手取りで計算し直すと、15%という数字が一気に現実的な水準まで下がることは、現場では日常的に起こります。
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表面利回りと実質利回りを分けて見る
表面利回りは「年間家賃÷購入価格」だけの単純な数字です。ここから管理費・修繕積立・固定資産税・空室損・将来の大規模修繕の積立まで差し引いた「実質利回り」で採算を見てください。築古ほど両者の差が大きく開きます。西区でも、表面12%の物件が実質では5〜6%まで落ちる例は珍しくありません。
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修繕履歴と今後の修繕予定を確認する
過去にいつ、どこを直したのか。屋上防水や給排水管の更新が済んでいるかで、これから必要になる出費は大きく変わります。修繕履歴のない築古物件は、買った直後に大きな支出が待っている可能性があると考えておくのが安全です。
最大の落とし穴は「売りたくても売れない」出口リスク
築古物件で最も見落とされがちなのが、売却時の融資の壁です。金融機関は建物の法定耐用年数(木造22年・鉄骨造34年・RC造47年など)を基準に融資期間を判断する傾向があります。耐用年数を超えた物件は、次に買う人がローンを長く組みにくく、融資そのものが下りないこともあります。
買い手が現金購入者や一部の投資家に限られると、売り急ぐほど価格を下げざるを得ません。「自分は現金で買えても、次に売る相手が融資を使えない」――この視点を持てるかどうかで、出口の景色は大きく変わります。保有中は高利回りで回っていても、売るときに希望価格で買い手がつかなければ、トータルの投資成績は一気に悪化します。入口の利回りと出口の流動性は、必ずセットで考えてください。
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「誰に売るか」を買う前に想定する
出口の買い手が「融資を使える人」なのか「現金勝負の投資家」なのかで、想定できる売却価格は変わります。土地値が底堅いエリアなら、建物価値がゼロになっても土地として売れます。西区の靭本町・新町・南堀江・京町堀・阿波座のように地力の8ある立地は、この点で強みがあります。
買う前に出口を描く3つの確認ポイント
築古物件投資が悪いわけではありません。土地値が底堅いエリアを選び、建物価値がゼロになっても土地として売却できますし、更地にして活用する道も残ります。大阪でも、駅近や再開発が見込まれる立地なら、築古でも十分に战えます。大切なのは、贼入の時点で「いくらで、誰に、どう売るか」という出口を具体的に描いておくことです。次の3点を必ず押さえてください。
| 確認する視点 | 出口に強い判断 | 注意したい判断 |
|---|---|---|
| 価格の土台 | 土地値が底塅く、建物ゼロでも売れる立地 | 建物価値ありきで土地評価が低い郊外 |
| 買い手の広さ | 融資も現金も狙える駅近・都心立地 | 現金購入者しか買えず値下げ必至 |
| 採算の見方 | 保有CFと売却回収の両輪で計算� | 表面利回りだけで即決 |
保有中のキャッシュフローと、売却時の回収――この両輪で&採算を考えることが、築古投資で失敗しないための土台になります。とくに西区のような都心近接エリアでは、土地の担保力が出口を支えてくれます。逆に、いくら表面利回りが高くても、土地評価が乏しく買い手も限られる立地は、出口で苦しみやすいと覚えておいてください。
大阪市西区で築古収益物件を検討するときの地域事情
西区は中央区・北区に隣接し、地下鉄各線やなにわ筋線の整備も進む、大阪でも土地の担保力が高いエリアです。靭本町・新町・南堀江・京町堀・阿波座はいずれも交通利便性が高く、単身者向けの賃貸需要も安定しています。こうした立地では、たとえ建物が古くなっても土地としての価値が価格を下支えするため、築古であっても出口が描きやすいのが特徴です。
一方で、都心部は土地単価が高いぶん、築古でも購入価格そのものが大きくなり、表面利回りは郊外より低めに出ます。「利回りの数字」だけを郊外物件と単純比較すると判断を誤ります。西区で築古を検討するなら、利回りの高低ではなく、土地の値持ち・賃貸需要の安定・出口の買い手層という三点で評価するのが賢明です。個別の物件では、私たちが土地値やエリアの将来性まで含めて一緒に検討します。
融資期間と手残りの関係を数字でつかむ
築古物件を買うとき、多くの方が「利回り」ばかりに目を向けますが、実は融資期間が手残り(キャッシュフロー)を大きく左右します。たとえば同じ物件でも、融資期間が20年組めるのと10年しか組めないのとでは、毎月の返済額が倍近く変わり、家賃が入っても手元にお金が残らないという事態が起こります。耐用年数を超えた築古物件ほど融資期間は短くなりやすく、表面の利回りが高くても実際の手残りは薄くなりがちです。
さらに、将来売却する相手も同じ融資条件に直面します。自分が短い期間でしか借りられなかった物件は、次の買い手も同じ壁にぶつかるため、買える人が限られ、価格を下げないと売れないという連鎖が生まれます。だからこそ、購入前に「自分の融資条件」と「次の買い手の融資条件」の両方を想像しておくことが、西区のような都心近接エリアであっても欠かせません。数字は必ず、金利上昇や空室も織り込んだ複数のシナリオで確認してください。
Q. 築古の高利回り物件は買わない方がいいですか?
A. 一概に悪いわけではありません。土地値が底堅い立地を選び、修繕費と出口を織り込んで採算が合えば有力な選択肢になり得ます。大切なのは表面利回りだけで判断しないことです。
Q. 耐用年数を超えた物件でも売れますか?
A. 売れます。ただし買い手が融資を組みにくくなるため、現金購入者や土地目的の買い手が中心になりやすい傾向があります。土地値が評価される立地ほど売却は有利になります。
Q. 出口戦略はいつ考えればいいですか?
A. 購入を検討する時点です。「いくらで、誰に、どう売るか」を買う前に描いておくことで、保有中の判断も出口の選択肢も安定します。ご相談は購入前の段階が最も有効です。
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