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住宅取得資金の贈与の段取り | 大阪市西区で家を買う【年内期限・床面積・持分】

2026.10.31(Sat)

相続・生前贈与BLOG

住宅取得資金の贈与の段取り | 大阪市西区で家を買う【年内期限・床面積・持分】
重村
重村 裕一(株式会社クレアクロス 代表取締役/宅地建物取引士)
大阪市西区を拠点に、賃貸・売買・収益物件・管理を一貫して担当。買われる方と売られる方の双方の立場を踏まえてご案内しています。
この記事でわかること
  • 親や祖父母からの住宅資金の援助が、いくらまで贈与税の対象外になるのか
  • 現行の非課税措置が2026年12月31日までの贈与を対象としている理由と、年内の段取り
  • 大阪市西区のコンパクトな住戸で引っかかりやすい「登記簿上40平方メートル」の壁
  • 住宅取得等資金の非課税と住宅ローン控除で、床面積と所得の基準がずれていること
  • 贈与を受ける時期・取得して住む時期・申告する時期の三つの期限
  • 登記の持分割合を、実際にお金を出した割合に合わせる意味
  • 中古住宅を買う場合に追加で求められる築年数と耐震の証明
大阪市西区での実績
西区
靭本町に拠点を置く地元仲介
4分野
賃貸・売買・収益・管理に対応
宅建士
代表者自身が有資格者として対応

「親が頭金を出してくれると言っているのですが、税金はかかりますか」。大阪市西区で中古マンションや戸建てをお探しのお客さまから、年の後半になるとよくいただくご相談です。家そのものを親名義から移すのではなく、家を買うお金を援助してもらう形です。この場合に使える住宅取得等資金の贈与税の非課税措置は、現行の制度では2026年12月31日までの贈与が対象とされています。ところが、この制度でつまずく方の多くは、金額の上限ではなく段取りで引っかかります。お金を受け取る時期、物件を取得して住み始める時期、申告する時期。三つの期限がそれぞれ別に決まっているからです。この記事では、金額の解説よりも「年内に動くなら何をどの順番で決めるか」に重心を置いて整理します。

大阪市西区で親からの住宅取得資金の援助について相談する家族のイメージ

誰から誰へ、いくらまでが対象なのか

対象になるのは、父母や祖父母といった直系尊属から、18歳以上の子や孫への、住宅を取得するための資金の贈与です。配偶者の親から受け取る場合は直系尊属にあたりませんので、この措置は使えません。義理のご両親から援助していただくお話が出たときは、受け取る名義をどちらにするかで扱いが変わりますから、契約前に整理しておく必要があります。

非課税の上限額は、省エネ等住宅に該当すれば1,000万円、それ以外の住宅では500万円です。省エネ等住宅かどうかは、断熱性能や耐震、高齢者等配慮といった基準を満たすことを示す証明書で判断されます。新築と既存住宅で求められる等級が違いますので、どの証明書が出るのかを売主や施工会社に確認しておくのが確実です。中古マンションでは証明書が用意されていないことも多く、その場合は500万円の枠で考えることになります。

この非課税枠は、暦年課税の基礎控除110万円とあわせて使えます。省エネ等住宅であれば、合計で1,110万円までは贈与税がかからない計算です。また、非課税となった部分は、相続が発生したときの生前贈与加算の対象外として扱われます。相続対策の文脈で生前贈与を検討されている方にとっては、ここが現金の暦年贈与との大きな違いです。

西区のコンパクトな住戸で引っかかる床面積

金額よりも先に確かめていただきたいのが、買おうとしている物件が要件を満たすかどうかです。家屋の床面積が40平方メートル以上240平方メートル以下であること。そして、その2分の1以上が受贈者の居住用であること。この二つが基本です。

ここで注意が必要なのは、マンションの場合、判定に使われるのは登記簿上の床面積だという点です。登記簿の専有面積は壁の内側で測る内法面積で、販売図面に載っている壁芯面積より数パーセント小さくなります。パンフレットで42平方メートルと書かれていても、登記簿では39平方メートル台ということが起こり得ます。阿波座や立売堀、京町堀のあたりには単身や二人暮らし向けのコンパクトな住戸が多く、新町や南堀江のリノベーション済み住戸でも、この境目に近い面積は珍しくありません。気になる物件が出てきた段階で、登記事項証明書の面積を確認しておいてください。

もう一つ、受け取る側の所得にも要件があります。贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下であること。ただし、床面積が40平方メートル以上50平方メートル未満の住宅については1,000万円以下に下がります。共働きで世帯の収入が高く、かつコンパクトな住戸を検討されている場合は、この組み合わせに該当しないかを早めに見ておくほうが安全です。

混同しやすいのが、住宅ローン控除との基準の違いです。同じ「床面積」「所得」という言葉を使いながら、数字が一致していません。両方を使う前提で物件を選ぶ方ほど、どちらか一方の基準だけを覚えてしまって後で気づく、ということが起こります。下の表で並べて確認してください。

項目 住宅取得等資金の贈与の非課税 住宅ローン控除(参考)
床面積の下限 40平方メートル以上 50平方メートル以上(要件を満たせば40平方メートル以上の特例あり)
床面積の上限 240平方メートル以下 上限の定めなし
所得の要件 合計所得2,000万円以下(40平方メートル台は1,000万円以下) 合計所得2,000万円以下(特例の40平方メートル台は1,000万円以下)
面積の測り方 登記簿上の床面積(マンションは内法) 登記簿上の床面積(マンションは内法)
中古住宅の要件 昭和57年1月1日以後の建築、または耐震基準への適合を示す証明 登記簿上の建築日付が昭和57年1月1日以後など
手続き 税額ゼロでも贈与税の申告が必要 初年度は確定申告、以降は年末調整でも可
住宅取得等資金の贈与の非課税要件を書類で確認するイメージ

順番を間違えると使えない。三つの期限

この制度でいちばん多い失敗は、順番の入れ替わりです。先に自分の貯金で代金を払い終えてしまい、あとから親に穴埋めとしてお金を出してもらう。気持ちとしては同じ援助ですが、この措置は贈与を受けた資金を住宅の取得に充てることが前提ですから、支払いが済んだあとに受け取ったお金は対象になりません。援助の話が出たら、決済の前に資金の流れを決めておく必要があります。

次に、取得して住む時期です。原則として、贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅を取得し、そこに住んでいること。あるいは、遅滞なく住むことが確実に見込まれることが求められます。たとえば2026年12月に贈与を受けるなら、2027年3月15日までに引渡しを受けて入居するという時間軸になります。中古マンションであれば現実的な期間ですが、売主の住み替え先が決まっていない、買い替え特約が付いている、といった事情があると引渡しが先に延びることがあります。年末の贈与を考えるなら、引渡し時期の見通しを売主側に確認してから動くのが安全です。

三つめが申告です。非課税枠の範囲内で納める税額がゼロになる場合でも、翌年の申告期間内に贈与税の申告をしなければ、この特例は受けられません。「税金がかからないのだから申告も不要」と思い込んだまま期間が過ぎ、あとから課税されてしまうケースは実際にあります。申告書には戸籍関係の書類や登記事項証明書、売買契約書の写し、省エネ等住宅であればその証明書を添えることになりますので、決済のときに受け取った書類は一式まとめて保管しておいてください。

なお、この非課税措置の適用期限が2026年12月31日までとされている点について、国土交通省などから次年度の税制改正で所要の措置を求める要望が出されています。ただし、来年以降も同じ内容で続くかどうかは税制改正の結論を待つことになりますので、現時点では年内の贈与を前提に段取りを考えておくのが現実的だと思います。

1
援助の金額と出す人を先に確定する
誰から誰へいくら出すのかを決めます。父母と祖父母の両方から受け取る場合も、受贈者ごとの上限として枠を使いますので、合算で考えます。配偶者の親からの援助は対象外ですから、名義をどうするかもこの段階で整理します。
2
物件の登記簿面積と築年を確認する
登記事項証明書で専有面積と建築年月日を見ます。40平方メートルを下回っていないか、昭和57年1月1日以後の建築かどうか。古い物件で耐震基準適合証明書を取る場合は、取得できる建物かどうかの見通しも必要です。
3
引渡し日と贈与の実行日を並べて決める
決済日が翌年3月15日に間に合うかを確認し、そのうえで贈与を受ける日を決めます。振込で記録を残し、通帳の履歴と契約書の支払日が自然につながるようにしておくと、後の説明が楽になります。
4
登記の持分と申告の段取りを専門家と共有する
持分割合を資金の出どころに合わせて決め、司法書士に伝えます。申告は税理士や税務署に相談し、添付書類の一覧をもらっておくと、決済のときに受け取る書類の取りこぼしを防げます。

持分割合は、お金の出どころに合わせる

援助を受けて家を買ったら、登記の持分は実際にお金を出した人の割合に合わせるのが基本です。ここがずれると、別の贈与があったものとして扱われるおそれが出てきます。

よくあるのが、ご夫婦で購入し、夫側の親から援助を受けたのに、持分を半分ずつにしてしまう形です。援助されたお金は夫が受け取った資金ですから、その分も含めて夫の出資として計算されます。にもかかわらず妻に半分の持分を付ければ、差額について夫から妻への贈与と見られる余地が生まれます。以前お手伝いしたご夫婦も、契約の直前に資金の内訳を書き出してみたところ、当初考えていた持分割合を見直すことになりました。

計算で見るのは、頭金として入れた自己資金、親からの援助、住宅ローンの借入額、そして諸費用をどちらが負担したか。これを足し合わせて、総額に対する割合を出します。住宅ローンを連帯債務で組む場合は、債務の負担割合をどう見るかで持分も変わりますので、金融機関の商品内容とあわせて確認が必要です。持分を決めるのは登記の直前になりがちですが、売買契約の段階で一度計算しておくほうが、落ち着いて判断できます。

もう一点、援助という形をとらずに「親から安く買う」方法を検討される方もいらっしゃいます。これは親子間売買の話になり、価格の決め方や残っている住宅ローンの扱いなど、別の論点が出てきます。どちらが合うかは、親御さんが家を持っているかどうかで変わりますので、関連記事もあわせてご覧ください。

よくあるご質問

Q. 親に住宅ローンの返済を手伝ってもらう形でも、この非課税措置は使えますか。
A. この措置の対象は、住宅を取得するための資金の贈与です。すでに組んだ住宅ローンの返済を親に肩代わりしてもらう場合は、住宅取得等資金の贈与にはあたらず、通常の贈与として扱われるのが原則です。援助の予定があるなら、返済が始まってからではなく、購入資金として入れる段階で組み立てておくことをおすすめします。
Q. 非課税の上限を超えて援助してもらいたい場合、どうなりますか。
A. 超えた部分は原則として贈与税の対象になります。暦年課税の基礎控除110万円を使う、相続時精算課税を選ぶ、超える分は親からの借入として金銭消費貸借契約書を作り返済していく、といった選択肢が考えられます。ただし相続時精算課税は一度選ぶと同じ贈与者からの贈与について暦年課税に戻せませんので、将来の相続まで見たうえで決める必要があります。
Q. 年内に贈与を受けたものの、引渡しが3月15日を過ぎてしまいそうです。
A. 期限までに取得できない場合、原則として適用を受けられず、贈与された資金は通常の贈与として課税対象になります。住宅の種類によっては、取得後に遅滞なく居住することが確実と見込まれる場合の取扱いもありますので、まずは引渡し日が動く理由と見通しを整理し、早めに税理士や税務署へご相談ください。工程に不安があるなら、贈与の実行日そのものを翌年に回すという判断もあり得ます。
大阪市西区の不動産会社クレアクロスへの相談窓口のイメージ
年内に間に合うかどうかから、ご相談ください

大阪市西区で住まいをお探しで、ご親族からの資金援助をお考えの方へ。この物件は面積や築年の要件を満たすか、年内の贈与で引渡しが間に合うか、持分をどう置くか。物件探しと並行して一緒に確認します。他社でご検討中の物件についてのご相談でも構いません。宅地建物取引士の代表が直接お答えします。

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本記事は2026年10月時点の制度にもとづき、不動産取引の実務の観点から整理したものです。税制は改正される可能性があり、個別の取扱いはご家族の状況や物件の内容によって異なります。最終的な税務判断は、税理士または所轄の税務署にご確認ください。

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